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皆さん、明けましておめでとうございます。

今年もマイペースですが、よろしくお願いします。






約6年前の話

私は別のブログで活動してました。

そこで知り合った『不思議な女の子』のお話



彼女はエッセー系のブログを書く子でした。

その内容は、とても穏やかで、とても癒される内容。

そんな彼女のブログに、いつしか私は取り込まれる様になりました。

Twitterもやってたみたいで、彼女がどんな事を呟いてるのか気になり、見に行きました

特別何かを呟いてる訳では無く、ブログの更新情報の呟きが殆どだったのですが・・・



ところどころで、両親に対しての感謝の気持ちを綴ったメッセージの様なモノを見付けました。

そして何より、簡易プロフィールにビックリしました。











『15歳』・・・




正直あり得ないし、嘘だと思った。



彼女のブログに、メールフォームがあったので、どんな人物なのか知りたくて、連絡してみました。

正直、人気者だったので、連絡は無いと思ってましたが、すぐに返事をくれました。



彼女『ご連絡くださり、ありがとうございます。とても嬉しいです。』

かれん『えーっと、15歳ってあったけど、嘘ですよね?』

彼女『うーん。嘘ではないですよ』

かれん『私より年下で、あれだけの知識とカリスマ性を持ち合わせてるって・・・』

彼女『努力と根性ですよ』



そんな軽いやり取りをした。


正直、意地悪な質問の様な事を書いたのに、彼女はそれに怒る様子も無く、穏やかな感じで返事をくれた。


私の疑惑は、ますます深まった。。。



そんなこんななやり取りをしていく中で、彼女とは捨てアドではないメールアドレス交換をした。


メールでお話しする事は、他愛もない話や、日常の話。

とてもあのブログを書く女の子とは思えないくらい、普通の学生さんだった。



私は、以前に彼女のTwitterの呟きで、気になった事があったのを思い出した。



それは『両親への感謝の気持ち』の呟き。。。

その事を、彼女に聞いてみたら、こんなお返事を貰った。


彼女『あたしは両親にスマホ持たせて貰ってるだけでも幸せなのに、ブログまで書かせて貰ってるし、私生活でも好きな事を自由にさせて貰ってるから。』





今時、スマホ持たせて貰うのは『当たり前』な雰囲気の世の中、こんな考えが実に新鮮だった。


そんな彼女と、1度話をしてみたいと思ったけど、電話番号は絶対に教えてくれなかった。。。


しかしその後、彼女と会う機会が訪れた時、彼女が電話番号を教えてくれなかった理由が明らかになった。












『生まれつき、声が出せない』と言う難病・・・


しかも、彼女には他にも重複した病気があり、20歳までの生存率10%以下と言う運命だった。。。

私の目の前で、車椅子に座ってニコニコしてるこの子が、いつ命が尽きるか分からない運命。。。

それでも彼女は、前向きで毅然とした雰囲気は、半端ないモノでした。



とても難病とは思えない、元気いっぱいで前向きな女の子。


喋れないと言うリスクを全く感じさせない、知性とカリスマ性を兼ね備えた子だった。


彼女のメールでの口癖は


『産んでくれた両親に感謝♪』


『夢は成せば成る・・・だよ!』


だった。。。



年上の私が、如何に小さい人間なんだと、年下の彼女に教わった気がする。



それから半年後、彼女はブログから去った。

フォロワーが10万人以上居たTwitterも、削除されていた。


突然の出来事だったので、ビックリしてメールをしてみたら




彼女『あたしね、外国に行く事になったんだ』


かれん『なんでいきなり?』


彼女『あたしね。人一倍欲深い人間だから、もっと生きたい!だから外国に行って、今の病気を治療する為に、サナトリウムに入る事になったんだ』


かれん『そっか、さみしくなるけど、それで元気になるなら、病気が少しでも良くなるなら、応援するよ』


彼女『うん。お姉さんも、元気でいてね!あたしが日本に帰って来たら、また会ってくれる?』


かれん『当たり前でしょ!〇〇ちゃんは妹みたいに思ってるし、私は〇〇ちゃんの大ファンなんだから』


彼女『えへへ♪それ聞いて安心したよ。』







それから、彼女とは音信不通になった。


彼女とは病気が治って、また日本に帰ってきたら会う約束をした。
















その1年後に彼女の身内の方から連絡があり、彼女が他界した事を知った。。。


でも、彼女は最後まで、希望と熱意に満ち溢れていたそうです。


ご両親が、彼女と最後のエピソードがある。




両親『ごめんね!〇〇を丈夫な体に産んであげられなかったから、こんな苦しい思いをさせてしまって、ごめんね』


彼女『あたしね、お母さんやお父さんの子供に産まれて来れた事、最高の幸せだと思ってるよ』


両親『ごめんね・・・』


彼女『謝らないで!あたしはこの16年間、お母さんやお父さんの子供として、生きてこれた事が、何より嬉しかった。あたしに好きな事をやらせてくれて、楽しい毎日だったよ。あたしを産んでくれて、ありがとう』







もうすぐ『命』の炎が消えると言う、一人の女の子の言葉とは思えない、とても偉大な言葉に感じた。。。


彼女の『成せば成る・・・だよ』


その言葉が、未だに心に残る今日この頃。。。



去年の暮れに、パソコンのデータを整理してたら、彼女の写真が出て来た。

彼女と最後に会った時、2人で撮った写真


懐かしさと共に、彼女の『成せば成る・・・だよ!』の言葉を思い出したら、涙が止まらなくなった。。。


人は、その人生の終焉を迎えるまでは、無限の可能性を秘めている。

そんな事を感じた。


彼女の16年の人生とは、きっと充実していたのだと思う。


それは物理的にではなく、心が満たされていたのだと思う。



聡明な彼女は、今も私の心の中で生き続けている


それは、年下だけど、大きい存在だった彼女を、ずっと忘れない為にも。


そして、少しでも、彼女に近付けるように。。。





皆さんにとって、今年1年が、幸多きモノになります様に。。。